医学部面接の試験対策、体験談から注意点などをまとめてみました

医学部面接の試験対策、体験談から注意点などをまとめてみました

長年、面接試験を課してこなかった九州大学も、平成32年度以降の個別試験では面接試験を導入し、ついに全国82校ある全ての医学部の入試で面接が必須で課されることになっています。

九州大学以外にも、面接試験を長年課してこなかった医学部として東京大学理科Ⅲ類がありました。これらの大学はいわゆる「旧帝大」であり、非常に優秀な学生が集まる医学部です。

そのような高偏差値の医学部でも、面接試験を課す決断に至ったということは、やはり医師になる人間として必要な資質は学力とは切り離して考えよう、という時代の流れがあるのでしょう。

確かに、医師としての資質に基礎的な学力は必須ですが、人間力はそれ以上に大切だと言えます。
実際に医学部を受験して、医学部の面接を受けて感じた注意点、必要な対策などを書いていきたいと思います。

医学部の面接で問われることとは?

チェック

筆者は国公立のみ受験したため、ここでは私の体験談に基づいて国公立医学部の面接に限定して分析してみます。

医学部の面接で重視されること

医学部の面接といえば、
・「倫理感
・「リーダーシップ
・「献身性
などが問われると思いがちだと思います。

インターネットで検索すると、医学部受験の体験談は星の数ほどあり、このようなワードが重要なポイントとして挙げられています。

確かにこれらの要素は、医師にとって不可欠な特性と言えますが、医学部の面接で重要視されているのはそうではありません。また、国公立と私立とでは重要視されるポイントは異なるでしょう。

実際の医学部の面接で必ず聞かれること

出身県でない地方の国公立医学部を受験すると、必ずと言っていいほど聞かれるのが
なぜここを受験したのか?
卒後はどこで働くのか?
という質問です。

出身地である都市部の大学には合格する学力がないから、というのがほとんどの人の実情でしょう。これは面接官の先生も分かっています。

私の個人的な感覚ですが、「本来の望みとは違う現実を、どのようにして納得してこられたか?」ということが問われているのだと思います。私が医学部に入って実感したことの1つが、医学生・医師に求められるのは忍耐力であるということです。

このことは、入学してからの試験に次ぐ試験、理不尽に感じることもある成績判定などにも表れていると感じます。
自分の望まない結果を、納得できないながらも飲み込むしかないという場面が医学生には多くあります。きっと、医師になってからもたくさん出会うことでしょう

医学部の面接で問われるの重要なポイントは「忍耐力だと私は思っています。

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医学部の面接に臨むにあたっての注意点

ネクタイを締める男性

医学部の面接に臨むにあたっての注意点として、2つのポイントを挙げてみたいと思います。

1つ目の注意点

1つ目の注意点は、受験する医学部の特色を知り尽くす・調べ尽くすことです。

医学部受験をする人のほとんどは臨床医を志していると思いますが、将来、進みたい診療科が現時点で決まっているならば、受験する医学部にある関連の診療科・研究室などのHPは必ずチェックしましょう。

医学部受験はお見合いに似ています。
相手のことをよく知りもしないで「結婚しましょう!」と言うのは不誠実ですよね。

面接官の先生たちは実際に大学で研究や臨床を行なっている人であり、やはり人間ですから、自分たちのことに興味を持って調べてくれるのは嬉しいのです。媚を売る、というのではなくて、人付き合いの延長として相手のことはよく調べておくべきでしょう。

掲載論文などを読むまでは必要ありませんが、受賞暦などは大学公式HPに公開していることだけでもよく見ておき、面接で突っ込んだ質問をされても応えられるように対策しておきましょう。

2つ目の注意点

2つ目の注意点は、「グレーな問題にはグレーなままで答えを用意する」ということです。医学部の面接では、受験生の倫理観や社会的な問題意識を量るために未だ決着のつかないようなグレーな質問をされることがよくあります。

医学部受験の体験談でよく見る例としては、  
1)輸血を拒否している救急患者に対してどう対応するか。(ただし患者は輸血しなければ数時間のうちに死亡する。)
 2)医療ミスを防ぐための対策は?
 3)医師不足や医師の偏在について考えられる対策は?
 4)出生前診断についてどう考えるか。
などです。

どれも、白黒はっきりとさせた答えを出すことは出来ません。現場の医師も大学の教授たちにも正解は分からないのです。ではなぜ、このような質問をするのでしょうか。

断定はできませんが、「答えが1つではないものに真摯に向き合えるか?」という姿勢を見ているのだと私は思います。この姿勢は臨床医にとって必須の要素です。診る疾患は同じでも患者さんは一人ひとり異なるバックグラウンドを持っています。

そのため、その人それぞれベストな治療は違ってきますし、同じ患者さんでも生活スタイルが変わったりすれば選ぶべきものは変わってくるでしょう。

「グレーなものを断定しない」という姿勢は医学部の受験生に求められている資質と言えます。このようなよくある質問については、自分なりの「断定的でない」回答を作って対策しておくと自信をもって面接に臨めるでしょう

生活態度よりも医師になりたい意思が大切!

握手

「内申書があまり良くないけど…」部活動の実績や出席数はどの程度影響するのか

学部予備校の体験談などを見ると、医学部を受験する人は、みんな成績優秀で部活動などの実績もあって無遅刻無欠席で…という完璧な人ばかりがでてきます。私はそうではないと思います。

かく言う私は、高校生の頃の成績はそれほど良くありませんでしたし、メンタルの不調などで欠席や遅刻もとても多くてギリギリ3年間で卒業できたほどでした。

それでも医学部に合格できたのは、「医師になる」という強い信念を持って、コツコツと学力をつけるために地道な勉強を積み重ねてきたからだと思っています。

医学部の先生たちは、「真面目であること」をそれほど要求していません。
学士編入や再受験の人の割合が多いのも他学部と異なる医学部の特徴だと思いますが、強い志があれば「人生の回り道」をポジティブに受け止めてくれる場所だと私は思います。

不登校で高校を中退して大検を取得して入学した人もいますし、子供を持ってからふと「医師になりたい」と入学してくる人もいます。
多様な在り方を許容できる土壌が医学部にはあると私は思っています。

最後に

昨今、医学部入試における女性差別や浪人生差別が取り沙汰されており、自分が公平な試験を受けられるのか、と不安に思う受験生がたくさんいると思います。

確かに多くの医学部入試で不当な差別を長い間行なってきたという許しがたい事実はありますが、やっと明るみに出た今、大学も大学に通う学生たちも省庁や世間に訴えかけて、その現状を変えようとしています。

現状は少しずつ良くなってきています。今年の受験生たちはそのような不当な差別による不利益を被らないように私も声をあげていきたいと思います。

受験生の人たちは、インターネットにある体験談や予備校での噂に惑わされずに、自分にできること、つまり受験勉強と面接の対策に集中できるように願っています。

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